社会に必要とされる人材を目指し、「人間学」を学ぶ
「ASNOVA Recurrent」制度を利用しようと思ったきっかけを教えてください。
私の所属している経営企画室は、主にIR関連業務と新規事業の開発を行っています。IR業務はもちろんですが、特に新規事業についてはそもそも知識と経験が不足しており、もっと勉強する必要があると日頃から感じていました。
また、現在は先行きが不透明なVUCAの時代とも言われています。そんな現代において、社会から必要とされ求められるような人材になりたい、すでにあるものを成長させるだけではなく、新たなことを生み出せるような人材になりたいと思ったため、「ASNOVA Recurrent」の制度を利用して、事業構想大学院大学に入学しました。
大学院ではどのようなことを学びましたか?
事業構想大学院大学では、経営をマネジメントしていくMBA(経営学修士)とは異なり、事業の根本から発想して理想となる事業構想を考えていきます。その過程で、知識だけではなく実際に体験することにより、実現可能な事業構想を一から学んでいきます。そして、卒業時には「MPD(事業構想修士)」という専門職の学位を取得することができます。
新規事業の創出に必要な知識や考え方などもそうですが、2年間で学んだことはなにかと聞かれれば、私は「人間学」であると答えます。現代の著名な経営者の方々を招いて実際に授業をしていただく機会もあり、先輩方の失敗談や成功した話、仕事や事業への志などを聞きながら、その方の哲学を自分なりに落とし込んでいきました。そこには必ず、「〇〇のような方を助けたい、救いたい、力になりたい」という想いが溢れていました。また、「〇〇のような社会をつくりたい」という夢を実直に語れることにも大きな影響を受けました。このように、さまざまな経営者の哲学に触れることにより、知識だけではなく人間として成長することが何よりも大切であるということを学びました。
大学院に通っていたときのスケジュールや、周囲の人との関係性についてお聞かせください。
社会人専門の大学院ということで、通常の仕事が終わってからの時間帯から授業が始まります。週に3、4日、18:30から22:00頃まで講義を受けていました。私は、メリハリをつける目的で基本的に土・日は講義を受けず、課題に取り組んだり、興味を持った書籍を読んだりしていました。
業界や専門領域、さらに、肩書きや年代もさまざまな人がたくさん通っていて、とても刺激になりました。オンラインも普及していますが、普段関わることのないような業種の方と交流し、切磋琢磨しながら学ぶという体験は、やはりリアルの場でなければ味わえないですね。社会人専門の大学院なので、当然意識の高い方しかいませんでした。このような方々との出会いにより、私も少しは成長できたと思います。
よく、社内の方から「自分の仕事との両立が大変なのではないか」「家族との時間はどう調整していたのか」などの質問を受けました。今思い返せば大変でしたが、当時の私はとにかく新たな出会いや学びが楽しかったので、あまり苦になりませんでした。
私が大事にしている言葉で、論語の一節に「之れを知る者は之れを好む者に如(し)かず。之れを好む者は之れを楽しむ者に如(し)かず。」という言葉があります。
現代語に訳すと「物事は、知ることよりも好むことが大事であり、好むことよりも楽しむことが大事である」という教えになります。私にとって、「楽しむ」とは「先を想像すること」です。なぜなら「今」より「先」を想像した方がワクワクした気持ちになれるからです。
このような考え方により、私自身が出会いや学びを楽しむことができたので、家族や会社の方もそんな私のことを自然と応援して、支えてくれていたように思います。周りの方々には本当に感謝しています。
人間力を高め、よりレベルアップしたリーダーに
今後の展望をお聞かせください。
ASNOVAには「足場レンタル」という軸となる事業があります。さらに、直近でも新たな事業・サービスを公開しています。社会的には非常に意義のあるサービスなので、まずは、これらの事業をさらに成長させていくことに貢献したいです。そして、大学院で学んだことを活かしながら、新しい事業もつくりあげていきたいと思っています。
その根底となるのは、やはり「人間力」です。
これには、さまざまな考え方があると思いますが、ひとつは「生き様」だと思います。人の生き様は、その人の人間性を映しだします。いくら知識や手法を学んでも、高い人間力が備わっていなければ、誰も同じ船には乗ってくれません。私自身がもっとレベルアップして、先導者とならなければいけないと感じています。
そして、先導者でありながら、「成長を待つ度量」をもったリーダーを目指していきたいです。やはり、目の前の結果はとても大事なことですし、結果を出すためにサポートも必要です。しかし、論語の一節ではありませんが、せっかくなら「好んで楽しんでほしい」という想いがあります。「待つ」ことにより考える力が養われ、自立型組織にきっと近づくはずです。
そのためには、育成だけではなく結果も追い求める必要があることが難しいところです。結果が出なければ、待つことができませんし、そうなれば、考えることをやめてしまいます。私は、先を想像しながら楽しむことで育成と結果を追い求めていくことに挑戦していきたいです。
「ASNOVA Recurrent」を利用しようか迷っている社員に向けて、メッセージをお願いします。
先ほどと重複しますが、まずは「学びの機会を楽しむ」という姿勢を大事にしてほしいです。現在抱えている仕事や、目の前の業務に追われて、視野が狭くなってしまうと、自分や会社の未来の姿なんてなかなか想像できないと思います。そんな時こそ、先を想像してみてください。そして、そこまでの過程にワクワクしてください。きっと、今より成長した自分がいるはずです。そんな姿勢でいれば、ちょっとした日々の行動が変わり、いつの間にか応援してくれる人が増えるはずです。
また、私のあとに続いて「自分も同じように挑戦してみたい」と、ASNOVA Recurrentを利用した社員もいます。このような行動が、他の社員にもどんどん伝播していき、ASNOVAの文化になっていくといいですね。