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Text:光田 さやか
Photo:小林 翔

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藤原 章雄
株式会社ASNOVA 大阪営業所 係長。九州エリアを中心にくさび式足場のレンタル・販売業務に携わる。
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九州エリア進出から2年。 佐賀鳥栖センター出店ストーリー

2022年8月にASNOVAが九州地方への新たな拠点として佐賀鳥栖センターを開設してから2年が経過しました。地域特有の課題に直面しながらも、地元密着型の戦略を展開しています。
今回は、佐賀鳥栖センターの立ち上げ過程での苦労話や、九州の市場、今後のビジョンについて、九州エリアの営業担当者である大阪営業所 係長 藤原章雄さんに伺いました。

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藤原 章雄
株式会社ASNOVA 大阪営業所 係長。九州エリアを中心にくさび式足場のレンタル・販売業務に携わる。

認知度が低い状態からのスタート。地道に顧客を開拓。

Q. 藤原さんは大阪営業所で関西エリアを担当していらっしゃいました。どういった経緯で佐賀鳥栖センターの立ち上げに携わることになったのでしょうか?

藤原:当時、上長から「佐賀県に新しい機材センターを開設しようと計画しているけれど、行ってみないか?」と聞かれ、すぐに「行きます!」と答えました。会社から期待してもらえているのかと嬉しかったですし、こういう新しいチャレンジはなかなか経験できるものではないので、喜んで引き受けました。


大阪営業所 係長 藤原 章雄 さん

 

Q.九州エリアの顧客開拓で大変だった点についてお聞かせ下さい。

藤原:九州エリアには初出店なので、当然「ASNOVA」の名前も知らない方ばかりでした。佐賀鳥栖センターのスタートは顧客ゼロからということもあり、まずは近隣の県で足場が必要そうな企業をリストアップして、直接訪問するという方法を地道に続けました。最初は福岡県などの大都市をターゲットにしていましたが、実際には利便性を感じていただいた佐賀県や熊本県、長崎県のお客様が多く利用してくれるようになりました。


着実にお客様との接点を持っていき、またお客様からのご紹介でも新しいお取引をいただきました。2022年8月にオープンして以降は繁忙期が続き、多くのお客様にご利用頂いていましたが、閑散期となる2023年の4月〜5月頃はお客様のご利用が少ない状況が続きました。出庫トラックが1日に1台入るか入らないかという、非常に厳しい状況でした。私自身も初めての体験でしたね。


 

Q.危機的な状況ですね。具体的にはどのような取り組みをしましたか?

藤原:このままの状況が続けば機材センターが閉鎖ということにもなりかねないので、「何としても安定した売上につなげなければ」という思いで、遠方のお客様のニーズに応えるために長期レンタルを提案するなどして柔軟に戦略を練っていきました。


そもそも九州には足場レンタルサービスを提供する専門企業が少なく、足場レンタルがどのようなサービスで、どんなメリットがあるのかというところから説明する必要がありました。また、九州は足場メーカーの拠点が多いため、足場の調達方法として「購入」を選択されるお客様が多いことも特徴の1つです。そのため、ASNOVAの特徴である、機材保有量や対応力、在庫管理レベルの高さを伝えることで安心・信頼を生み出し、足場レンタルサービスを知っていただくことで少しずつですが着実にお客様を獲得することができました。


 

災害の復興・復旧にも対応できる九州のモデルセンターを目指して

Q.ASNOVAにとって九州はどのようなエリアですか?

藤原:非常に可能性のあるエリアだと思っています。現在では、九州でもASNOVAが認知されつつあり、お客様も少しずつ増加してきています。しかし、先程もお伝えしたように、福岡県のお客様はまだまだ開拓できていません。市場規模や足場レンタルサービスの浸透を勘案すると潜在顧客が多く伸びしろのあるエリアだと捉えています。


今後は佐賀鳥栖センターだけでなく、九州エリアでさらに機材センターを開設できたらいいですね。そうすることで、より広範囲のお客様に便利にご利用いただけますし、足場レンタルサービスやASNOVAの認知も高まるはずです。さらに、これまで関西から調達していた機材を九州の拠点内で、より効率的に運用することもできます。

そのために、もっと多くのお客様から支持されるように活動していきます。そして、採用活動にも力を入れ、機材センターを新設できる基盤を構築していきたいと思います。


 

Q.災害の復興・復旧など有事に備えての考えはありますか?

藤原:私たちの仕事は、社会インフラの維持に欠かせないものです。九州エリアで災害が発生した際は、必要な場所に足場を提供することで復興・復旧に少しでも貢献していきたいと考えています。九州エリアでの拠点数や足場保有量、認知等の課題はまだまだ多いですが、佐賀鳥栖センターの平田センター長とともに、さまざまな事態を想定して意見交換をしています。


平田センター長はとても柔軟な考えを持ち、私の提案や相談ごとにも「まずやってみようか」と言ってくださいます。私自身、平田センター長のおかげで思い切って営業活動ができている部分はありますね。とても頼りになる存在です。


 

Q.佐賀鳥栖センターの今後について考えをお聞かせ下さい。

藤原:佐賀鳥栖センターを、九州エリアのモデルセンターとして位置づけたいですね。また、立地的にも九州の中心部に位置するので、他のセンターが開設した際にも、各所と連携を取れるようなセンターになれたらと思います。


私自身、佐賀鳥栖センターの出店に携わることで、実際の現場のリアルを学ぶことができ、より実践的な視点で業務に取り組めるようになりました。これからも、佐賀鳥栖センターの仲間とコミュニケーションを通じて、よりよいセンターを目指していきたいと思います。


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