SOCIETY

Text:光田 さやか
Photo:小林 翔

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PROIFILE

木本 登史
パルクールスピード部門4度の全国チャンピオン、世界最高成績は7位。 デンマークにあるパルクール専門学校に留学し、パルクールについて学ぶ。 帰国後はパルクール施設を愛知に設立。パルクールが好きすぎてパルクールの会社を設立。休みの日もパルクールをするほど、人生をパルクールとともに歩む。
八木 和也
2021年全日本選手権2位。 青髪がトレードマーク。世界的にみても珍しいパルクールスタイルで、全国のパルクールプレイヤーからの人気が高い。海外含む遠征も精力的に行っている。 料理や掃除、裁縫、洗濯など、家事全般が得意。
永田 悠真
2024年全日本選手権予選1位。 兵庫県出身、パルクールのプロになるために名古屋へ。 現状、海外選手のパワーに対抗できる唯一の日本人。ビッグジャンプだけではなく、宙返りやコントロールを要するパルクールも得意とするオールラウンダー。
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ともに挑戦し、さらに高みへ。パルクールチーム「スペモン」とASNOVAの挑戦

都市の風景をアスレチックフィールドに変える競技、パルクール。愛知県を拠点に世界でも活躍するパルクールチーム「スペモン」は、足場や建物などを使い、自由な表現と高い創造性を活かして、観る人を楽しませてくれています。
そんな彼らとASNOVAは、ともに「足場」という素材を用いてそれぞれの業界で挑戦を続ける仲間。これまでの軌跡やパルクールと足場の共通点、今後の展望や可能性について、スぺモンの木本登史さん、八木和也さん、永田悠真さんに自由に語っていただきました。

Text:光田 さやか
Photo:小林 翔

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木本 登史
パルクールスピード部門4度の全国チャンピオン、世界最高成績は7位。 デンマークにあるパルクール専門学校に留学し、パルクールについて学ぶ。 帰国後はパルクール施設を愛知に設立。パルクールが好きすぎてパルクールの会社を設立。休みの日もパルクールをするほど、人生をパルクールとともに歩む。
八木 和也
2021年全日本選手権2位。 青髪がトレードマーク。世界的にみても珍しいパルクールスタイルで、全国のパルクールプレイヤーからの人気が高い。海外含む遠征も精力的に行っている。 料理や掃除、裁縫、洗濯など、家事全般が得意。
永田 悠真
2024年全日本選手権予選1位。 兵庫県出身、パルクールのプロになるために名古屋へ。 現状、海外選手のパワーに対抗できる唯一の日本人。ビッグジャンプだけではなく、宙返りやコントロールを要するパルクールも得意とするオールラウンダー。

挑戦する姿勢に、互いに共感。イベントで共同し意気投合

Q.ASNOVAとの出会いを教えてください。

木本:最初にASNOVAを知ったのは、ASNOVAが登壇していたイベントに参加した時でした。そこで、ASNOVAの取り組みやビジョンに共感し、自分たちのパルクールにどう活かせるかを考えるようになりました。 その後、イベントの主催者を経由してASNOVAに連絡をとり、何か新しいことを試みたいという思いを伝えたところ、快く賛同していただけたことがきっかけです。


それ以来、「POP UP ATHLETIC」と題したパルクールイベントやASNOVAのブランディングムービーの撮影など、さまざまなイベントや取り組みで共同してくださっています。普通、企業に対して個人が自分の意見を出しづらい雰囲気があると思うのですが、ASNOVAの皆さんは堅苦しくなく、話しやすいんです。


木本 登史 さん

 

Q.ASNOVAの印象はどうですか?

八木:一言で言うと、フレキシブルな会社だと思います。アイデアを否定することなく、まずは受け入れてくださり、その後「どうしたら実現できるか」という観点で対応してくださるので、とても嬉しいです。 スペモンの練習施設の外に足場を組み立てたいと相談した時も、細かく要望を聞いてくれました。ASNOVAの協力で海外にあるような足場施設が目の前で実現できて、夢が一つ叶ったような思いがしました。


八木 和也 さん

 

 

悠真:僕は、最近スペモンに加入し、ASNOVAのみなさまのことはメンバーから聞くだけになっていました。ですが直接お会いしてみて、自分のような若い人の意見にも丁寧に耳を傾けてくださってとても嬉しく思いました。お話を聞かせていただくにつれて、足場の可能性と、会社として目指すところの思いも知ることができ、僕たちとの親和性も高いと感じました。すごいパートナーさんと出会ってしまった!というのが率直な感想です。


永田 悠真 さん

 

 

木本:ASNOVAは、とてもチャレンジ精神のある会社だと思います。一般的にパルクールはそこまで知名度もなく、危ないスポーツという意見もある中で、ぜひ一緒にやりましょうと言って手を組んでくれました。そんな会社はなかなかないと思います。


2人も言ってくれているように、自分たちの意見が言いやすいということは、安全にイベントを実施できることにもつながります。足場に対して真摯な態度で向き合っていると感じるので、仕事をする上での信頼も感じました。足場会社や建設業界と聞くと固いイメージがありますが、社員の皆様はとても気さくで、オフィスもおしゃれですし、先入観とは全然違いました。


 

八木:会社としての立場で、保守的な考えになる人も多いなかで、ASNOVAの皆さんは楽しいことを探求していこうとする姿勢が素晴らしいなと思いました。そして、そういうところに僕たちも共感しています。あわよくば入社してしまいたいくらい(笑)。そのくらい、尊敬できる存在です。


 

Q.パルクールにとって「足場」という素材はどのような魅力がありますか?

八木:足場の魅力の一つは、鉄棒の動きができるところですね。日本のパルクールが世界と壁を感じる部分として、この鉄棒のレベルの差が挙げられると思います。海外にはいたるところに足場が設置されたパルクールパークがありますが、日本ではそこまで普及していません。足場を使いこなすことでパルクールの見せ方の幅も広がるんです。


 

木本:足場は、握るのにちょうどいいサイズだなと感じます。パルクールパークの鉄棒は足場に比べて少し太く、また公園の鉄棒だと逆に少し細くて、握って力を加えると手の皮がむけてしまうことがあります。それに比べて、足場は持ちやすいんですよね。ストレスなく握っていられて、技も出しやすい。パルクールをする人なら手に馴染む感覚があると思います。


 

悠真:パルクールは足場の他にも壁や建物、箱物などを使いますが、足場はとても空間が多いので、上を登ったり下をくぐったり、回ったり、足をかけたりと、さまざまな見せ方ができる素材です。クリエイティビティをくすぐられるので、飽きることがないんです。


 

木本:足場がある!というだけで僕らはワクワクしちゃうんですよね(笑)。一般の人には理解されづらい感覚かもしれませんが、それくらいパルクールプレイヤーにとっては魅力的な素材です。


 

日本のパルクールを世界へ。ASNOVAと歩むパルクールの未来

Q.2024年4月にはパルクールから派生したチェイスタグという競技で、世界大会にも出場されました。簡単に経緯をお聞かせください。

木本:2024年の1月ごろ、チェイスタグの世界大会の主催者から日本チームとして出てくれないかと打診がありました。しかし大会本番まで4ヶ月しかなく、しかも海外(フランス)での挑戦ということで迷っていましたが、チェイスタグというジャンルには惹かれるものがあり、また、日本の皆さんにも自分たちの活動を知ってもらえたらと思ったので、挑戦してみようと思いました。そこで、サポートを依頼するためにASNOVAに連絡をしたところ「時間がないので、早く準備しましょう!」と言っていただけたんです。 「時間がないので…」と言われたときは、正直ダメかもと思っていたので、まさか応援していただけるとは思わず、逆にびっくりしました(笑)。


 

木本:そのおかげもあって、テレビや新聞など、メディアがたくさん興味をもってくださいました。しかし同時に、自分たちが提供できる価値とはなんだろう、と思い悩む日々も続きました。チェイスタグの世界大会はフランスでの開催ということで言葉の壁もあり、厳密なルールを把握したりするのも一苦労でしたし……。 そんな中、ASNOVAの存在は本当に支えになりました。大会が近づくにつれて自信も度胸もつき、本番を迎えることができました。


 

Q.大会を終えてみて、率直な感想をお聞かせください。

八木:純粋に楽しかったです!刺激をもらえた日々でした。あと、英語が少しうまくなりました(笑)。海外に行ってすぐは会話のうち2割くらいが聞き取れるかどうか、というくらいでしたが、大会を終えるころには4〜5割は理解できるようになり、そのうちの2割は英語で返せるようにもなりました。今後海外での挑戦も視野に入れていくなかでの大きな自信になりました。


 

悠真:僕は海外に行くこと自体が初めてで、緊張も楽しみも両方ありました。数ヶ月しか準備期間がなかったので、現地で積極的にコミュニケーションをとって、たくさん吸収してこようと思っていました。 実際に、海外選手とパルクールのことを話せて楽しかったですし、マンツーマンで教えてもらう機会もあって、とても新鮮でした。もともとヨーロッパでパルクールをするのが夢だったので、その夢に一歩近づけたように思います。 今回は、大会に関するやりとりを木本さんにほとんど任せきりにしてしまったので、いつかは自分一人でも対応できるようになりたいですね。


 

木本:海外の選手との触れ合いは、僕もとても楽しかったです。そしてなにより、チェイスタグはとてもポテンシャルを秘めているスポーツだと感じました。大会の主催者ともやりとりをする中で、いずれは世界大会を日本で開催できたらという話にもなりました。世界大会の成果としては全敗という結果になってしまいましたが、得られたものは僕もメンバーも大きかったと思います。チェイスタグ界に日本が踏み出す第一歩として、貴重な機会にすることができました。


また、ASNOVAという強力なサポーターのおかげで、パルクールやチェイスタグの日本での認知度を上げることもできたと思います。自分たちの実績にもなり、とても意義のある挑戦になったと思います。


 

Q.今後の展望についてお聞かせください。

木本:パルクールの持つ可能性を全部試したいですね。パルクールが今の自分に育ててくれたと思っているので、今度は自分が恩返しをしたいです。パルクールに関わることで幸せになれる人が一人でも増えるように、これからも活動していきたいですね。


 

木本:僕たちが挑戦を続ける中で、ASNOVAにはまたいろいろと要望を伝えることもあると思いますが、可能性を信じ、挑戦を続ける者同士として、お互いに協力していけたら嬉しいです。 これからも、僕たちスペモンとASNOVAのパートナーシップで、さらに多くの人にパルクールや足場の魅力を広げていきたいです。


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